令和5年度 国家公務員共済組合連合会 佐世保共済病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 624 168 202 295 432 543 975 1420 978 347
 当院は、救急告示病院・臨床研修指定病院・地域医療支援病院等の特色を持ち、佐世保・県北医療圏における基幹病院として地域に貢献できるよう努めております。
 上記「年齢階級別退院患者数」から読み取れる傾向としては、まず全体的に佐世保近郊の年齢階級別人口と近い形であり、総合的病院として幅広い年代の診療に対応できるということです。
 この特性を活かし、当院では「高齢者の整形外科領域の治療」「周産期の診療」「癌の治療」を診療の3本柱として特に力を入れていく方針でございます。
 表の60歳代から80歳代の患者が多い部分では、「骨折や関節症などの整形外科分野(主に手術)」、「がんをはじめとする消化器系疾患(開腹手術・腹腔鏡下手術・抗がん化学療法等)」、「尿路結石等の泌尿器科分野(手術・抗がん化学療法等)」の診療が多いです。
 30歳代から50歳代では、外科の乳がん(手術・抗がん化学療法等)、婦人科系の悪性・良性疾患(開腹手術・腹腔鏡下手術・抗がん化学療法等)または分娩・周産期関連等の女性特有の疾患を多く診療しております。
 0歳代では、小児アレルギーセンターにおけるアレルギー負荷試験が多く、これも当院の特徴の一つであると言えます。 近年はコロナ禍により残念ながら実施できておりませんが、小児アレルギーセンターでは幾度か市民公開講座も開催しており、診療以外の部分でも市民の皆様に寄り添いお役に立てるよう努力しております。コ新型コロナウイルス感染症は昨年5月に5類へ移行しておりますので、このような市民密着型の行事も順次再開させていく予定です。
 また、産科と小児科の両科を標榜している総合病院として、出産から新生児の異常に対するケアを一連で行うことができることも当院の強みのひとつと言えます。出産する母親目線での過ごしやすさや安心感を考慮したアメニティー等の強化を目指し、産科病棟大規模改修工事に着手し、令和5年7月よりリニューアルされた産科病棟が稼働しております。当院ホームページも併せてご確認ください。
 生まれてくるお子様には出生時から総合的病院としてのフォローができる当院の特徴を活かし、地域の皆様のニーズにお応えできる基盤をせいびしております。
 腫瘍内科では、抗がん化学療法等による専門的な治療をより多く行える体制となってまいりました。複数の診療科による外科的手術治療・抗がん化学療法等の組合せにより、より専門的・広範的ながんに対するチーム診療を提供できるよう努めてまいります。
 その他、当院は「公認心理師」も在籍しており、患者様をメンタル面でもサポートできるよう、体制を整えております。
 これからも、地域における総合的な病院の責務を果たすべく日々努力してまいります。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎炎症候群・慢性間質性腎炎・慢性腎不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 51 15.51 11.49 3.92 72.35
060020xx04xxxx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 47 5.89 7.61 0 74
060035xx99x6xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 40 6 4.42 0 68.53
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 32 26.22 20.6 37.5 85.31
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし 28 13.5 13.52 10.71 83.75
 当院内科は、「腫瘍内科」「消化器内科」「腎臓内科」「循環器内科」「呼吸器内科」「糖尿病内科」に標榜が分かれており、腫瘍内科では病院長を含む専門医師が、最新の研究情報や保険適応状況等も取り入れながら、各種"がん"に対し抗がん剤による化学療法を主な治療法として実施しております。
 多種の医師が在籍しておりますので、一部の指定難病の診療や公費認定の補助についてもご相談いただけます。
 表では見えない部分で、内科医は急患の受け入れや多様な疾患の対応を可能な限り多く実施できるよう努力しております。
 
<上記指標の説明>
 「慢性腎不全」の患者さんに対し、腎臓内科ではシャント(血液透析を行う際に通す動脈と静脈をつなぎ合わせた血管)の造設や透析の実施・管理を多く行っております。
 消化器内科は、数多くの指導医・専門医資格を有する、熟練の内視鏡センター長が在籍しており、早期がん症例に対して内視鏡による早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術(ESD)等を多く行っております。
 腫瘍内科では、最新の抗がん化学療法も積極的に取り入れつつ、専門医が様々な医学的根拠に基づいてがん診療にあたっております。
 循環器内科では、「心不全」「狭心症」「急性心筋梗塞」等々の診療における熟練医師が在籍しており、経皮的冠動脈ステント留置術や経皮的冠動脈形成術、心臓カーテル検査等を行っております。
小児科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080270xxxx1xxx 食物アレルギー 手術・処置等1あり 237 2 2.12 0 4.49
180030xxxxxx0x その他の感染症(真菌を除く。) 定義副傷病なし 68 6.22 8.61 0 0.81
040100xxxxx00x 喘息 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 38 6.82 6.37 0 2.92
140010x199x0xx 妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害(2500g以上) 手術なし 手術・処置等2なし 38 8.42 6.07 2.63 0
040090xxxxxxxx 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) 36 5.81 5.96 0 2.31
 当院は日本アレルギー学会教育施設の認定を受けており、小児食物アレルギーに対する食物負荷試験目的入院に加え、市民の皆様への公開講座を開催する等、アレルギー疾患に対しては力を入れております。
 1泊2日の食物アレルギー負荷試験目的入院につきましては年間約250例(コロナ禍前は約350例)実施しております。
 その他の疾患に関しても、感染症・呼吸器疾患・乳幼児疾患全般等の診療の他、日本小児血液・がん学会認定医による小児血液疾患の診療に対応しております。
 上表四番目にあがっております「妊娠期間短縮、低出産体重に関連する障害・・・」は、主に当院で生まれた低体重や分娩に関連する合併症の赤ちゃんを産婦人科と小児科の連携により継続的に診療した症例になります。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060160x001xxxx 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 60 7.45 4.55 0 67
060035xx99x6xx 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 55 3.84 4.42 0 75.89
090010xx99x6xx 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 45 4.2 3.81 0 62.29
090010xx99x80x 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等28あり 定義副傷病なし 45 3.58 3.55 0 68.42
060210xx99000x ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 定義副傷病なし 42 11.71 8.95 2.38 67.57
 当院外科は、「消化器外科」「乳腺外科」が主たる専門領域になります。
 開腹・腹腔鏡下手術療法や抗がん剤療法等による各種消化器がんの治療や、その他消化器系疾患の開腹・内視鏡手術等を幅広い範囲で実施しております。乳腺については、マンモグラフィー等の検査や、様々な術式による手術・抗がん剤療法による治療を主に実施しております。予約制の乳がん検診も実施しております。
 当院は抗がん化学療法を専門的に引き受ける腫瘍内科を標榜しておりますので、外科は手術分野により特化した診療に力を入れていく方針です。
 また、鼡径ヘルニアや胆のう結石等に対しては、傷が残りにくく回復が早い腹腔鏡下の手術も多く実施しております。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 197 25.73 25.5 25.73 84.95
160610xx01xxxx 四肢筋腱損傷 靱帯断裂形成手術等 86 41.06 15.58 3.49 68.2
070230xx01xxxx 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 64 32.64 21.96 6.25 75.55
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病なし 47 10.4 4.76 2.13 59.34
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手(舟状骨を除く。)、足、指(手、足)その他等 39 47.97 18.32 5.13 58.72
 整形外科は当院で最も医師数が充実しており、院内では最も患者数が多い診療科です(令和6年9月現在)。
 高齢者の大腿骨骨折や変形性膝関節症・股関節症の手術から、スポーツ障害等の手術を含む様々な手術まで、年間1,000例ほどの手術症例があり、さらにリハビリテーションや義肢装具の処方など、幅広い診療体制を備えております。
 肩腱板断裂等の肩関節障害においては専門医が在籍しており、特に肩腱板断裂に対する関節鏡下手術は年間約100件以上実施しております。
産婦人科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
12002xxx02x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮頸部(腟部)切除術等 手術・処置等2なし 75 4.21 2.96 0 38.84
12002xxx99x40x 子宮頸・体部の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり 定義副傷病なし 53 5.45 4.18 0 66.6
120180xx01xxxx 胎児及び胎児付属物の異常 子宮全摘術等 46 9.93 9.34 0 32.33
12002xxx01x0xx 子宮頸・体部の悪性腫瘍 子宮悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし 35 13.2 10.1 0 55.37
120090xx97xxxx 生殖器脱出症 手術あり 33 11.42 7.89 0 70.7
 当院産婦人科は、子宮がんや卵巣がんの悪性腫瘍に対する手術療法、抗がん化学療法、また子宮筋腫・子宮脱・卵巣のう腫等の良性女性生殖器疾患に対する手術療法等の“婦人科領域”の診療と、自然分娩の周産期管理や帝王切開といった“産科領域”の診療を両立しております。
 地域の産科医療の現状を踏まえ正常分娩も積極的に受け入れており、上記指標では計上されておりませんが、年間約130名の患者様が当院で自然分娩されております。
 帝王切開(分娩時の異常に伴う緊急帝王切開・予定で実施する選択的帝王切開)についても、約110件の実績となっております。
 腹腔鏡下による手術が可能である点や、女性医師が在籍している特色を活かし、女性に優しい病院として地域医療に貢献するため、地域の医療体制の変化やニーズにこれからも応えていく所存です。
 出産する母親目線での過ごしやすさや安心感を考慮したアメニティー等の強化を目指し、令和5年7月に産科病棟大規模改修を行いました。正常分娩も異常分娩も安心して行える施設力の強化に努めてまいります。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり片眼 145 2.09 2.54 0 77.14
020110xx97xxx1 白内障、水晶体の疾患 手術あり両眼 35 5.43 4.46 2.86 76.69
020200xx9710xx 黄斑、後極変性 手術あり 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし - - 5.67 - -
020320xx97xxxx 眼瞼、涙器、眼窩の疾患 手術あり - - 3.17 - -
020210xx99x0xx 網膜血管閉塞症 手術なし 手術・処置等2なし - - 7 - -
 当院眼科の入院症例の約90%は「白内障」に対する「水晶体再建術」等の手術症例で、症例数は前年より増加傾向です。
 「緑内障」に対する手術や、「黄斑変性」に対してのレーザー治療等も実施しております。
耳鼻咽喉科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
030350xxxxxxxx 慢性副鼻腔炎 43 6.77 6.02 0 55.12
030230xxxxxxxx 扁桃、アデノイドの慢性疾患 38 8.42 7.53 0 23.03
030440xx01xxxx 慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫 鼓室形成手術 31 8.26 6.76 0 49.94
030240xx01xx0x 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 扁桃周囲膿瘍切開術等 定義副傷病なし 16 7.31 7.52 0 41.19
030240xx99xxxx 扁桃周囲膿瘍、急性扁桃炎、急性咽頭喉頭炎 手術なし 15 5.93 5.51 0 39.33
 「副鼻腔炎」や「扁桃炎」、「中耳炎」に対する手術から「突発性難聴」に対するステロイド治療、「めまい」治療に至るまで、耳鼻咽喉科領域を総合的にカバーする診療体制となっております。上位5疾患のいずれも、前年より症例数が増加しております。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012xxx02xx0x 上部尿路疾患 経尿道的尿路結石除去術 定義副傷病なし 253 10.15 5.22 1.98 61.68
11012xxx97xx0x 上部尿路疾患 その他の手術あり 定義副傷病なし 65 5.03 7.08 1.54 61.4
110080xx991xxx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1あり 59 3.1 2.44 0 70.36
110420xx02xxxx 水腎症等 経尿道的尿管ステント留置術等 40 5.15 4.02 5 75.15
110070xx03x0xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2なし 37 9.76 6.85 2.7 75.65
 上記“上部尿路疾患”は尿路結石が主となっており、レーザーによって結石を破砕する“経尿道的尿路結石除去術(TUL)”といった特殊機材を使いレーザーにより砕石する手術療法を多く実施しています。また、専門機器を使用して体の外から衝撃波を当てることで結石を砕く“体外衝撃波結石破砕術(ESWL)”という治療も行っております。
 膀胱がん・前立腺がん・腎がん・尿管がん等、多様な尿路系の悪性腫瘍に対する専門的な検査、手術療法、抗がん剤による化学療法等も実施しております。
麻酔科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 14 23.14 20.6 14.29 85.29
040081xx97x0xx 誤嚥性肺炎 手術あり 手術・処置等2なし - - 36.11 - -
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 手術なし - - 13.52 - -
030400xx99xxxx 前庭機能障害 手術なし - - 4.73 - -
040150xx99x0xx 肺・縦隔の感染、膿瘍形成 手術なし 手術・処置等2なし - - 22.55 - -
 重症救急症例の対応や、近年増加している熱発患者の診察など、幅広い診療を行っています。
 年間約1,200件に上る全身麻酔手術中の麻酔管理やペインクリニック等も実施しております。
 令和2年度以降は、集計ルール上、上表にはございませんが、「新型コロナウィルス感染症」についても、当院麻酔科部長を中心としたチーム医療で患者様の入院治療を行ってまいりました。外来対応を含めますとより多くの患者様の対応を行っております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 30 - - - 17 12 1 6
大腸癌 18 14 11 112 41 96 1 6
乳癌 63 48 - 25 - 31 1 6
肺癌 - - - - - - 1 6
肝癌 - - - - - 24 1 6
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
 がんがどれくらい進行しているかを示すものが“ステージ”であり、ステージⅣが、がんが最も進行している状態ということになります。
 当院では、大腸癌・胃癌・乳癌に対する手術療法や、抗がん剤による治療の症例が多数を占めています。UICC病期分類からの読み取れるように、早期のがんから末期のがんまで万遍なく対応しております。
 上表の「大腸癌」では、腹腔鏡・開腹による手術療法や抗がん剤療法が主な治療法です。
 画像診断や内視鏡診断からのがん発見や、他の医療機関からの紹介等、診療開始の経路は様々です。
 呼吸器系の常勤医は現在不在となっておりますので、「肺癌」の症例は少ないです。
 乳癌については、乳がん検診等を通じてがんの早期発見に努め、市民の皆様の健康に寄与できるよう努めております。
 治療以外にも、すべてのがんにおいて緩和ケアチームによるメンタルサポートなども実施しております。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 10 11.50 56.10
中等症 41 17.98 80.59
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
 当院におきましては、呼吸器内科の常勤医が不在で、現在、水曜・木曜の外来診療のみということもあり、重症・超重症の肺炎患者を専門的に多くは診療しておりませんが、肺炎は高齢者において他疾患との併発が珍しくないため、対応実績は多くあります。
 新型コロナウィルスの対応につきましては、地域の重点医療機関として必要な対応は継続しております。(希望によるPCR検査は受け付けておりません。)
 市民の皆様の安心できる生活のために、当院としても医療側からできる最善の努力をしてまいりますので、ご不便をかけることもあるかと思いますが、どうぞご理解ご協力のほどよろしくお願いいたします。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 - - - -
その他 - - - -
 現在、脳神経外科の外来は予約再診のみを実施しており、開頭手術や重傷頭部外傷を含む症例は原則受け入れておらず、脳梗塞の入院治療においても積極的に受け入れておりません。他科入院患者のコンサルテーションは受け入れております。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 長径2cm以上 47 0.79 3.47 0 70.23
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術 45 0.8 4.22 0 73.78
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 初回 41 1.44 1.44 2.44 70.44
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術 内シャント造設術 単純なもの 27 7.44 23 3.7 71.81
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 15 3.27 17.13 6.67 70.07
 診療科別に手術件数の多い順に上位5術式について、症例数・平均術前日数・平均術後日数・転院率・平均年齢を表示しております。この指標により、各診療科でどのような手術を多く実施し、入院の流れがおおよそどのようなものとなるかを知ることが出来ます。
 手術の難易度が高く加療が長い症例については症例数を伸ばすことは困難なので、資料における実績が必ずしも当院の得意分野と一致するとは限りません。
【診療科コメント】
 症例数が多いものにつきましては、クリティカルパス(効率的かつ標準的な質の高い診療を実施・分析するための診療計画表)に沿って治療の内容を患者さんに明示しながら診療しております。
 令和5年度よりこれまで不在であった消化器内科の常勤医師が着任し、早期悪性腫瘍粘膜下層剥離術(ESD)等、早期がん症例に対する内視鏡的手術の件数が増加しております。
 シャントに関する手術は、腎臓内科が「慢性腎不全」の患者さんに対して実施しているものであり、“経皮的シャント拡張術”は、体内の血液や水分を循環させる透析時に使用する体内に埋め込まれた「シャント」と呼ばれる器具に不具合がある場合に実施されます。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 68 4.47 7.56 5.88 66.68
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 42 1.26 4.98 0 65.17
K6113 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 頭頸部その他に設置した場合 37 2.86 4.97 0 68.05
K4763 乳腺悪性腫瘍手術 乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 26 1.23 12.42 0 66.35
K6871 内視鏡的乳頭切開術 乳頭括約筋切開のみのもの 23 2 30.52 21.74 74.7
【診療科コメント】
 近年は早期回復が見込まれる腹腔鏡下による手術症例が増加し、平均在院日数が減少傾向にあります。上記手術以外にも、腸、胃、肝臓または膵臓等の消化器がんや乳がんに対する切除術も多く実施しております。
 当院に抗がん剤による化学療法を専門的に担当する“腫瘍内科”が開設されたことにより、外科としては手術を中心とした治療に専念することが可能となったため、より重症手術への対応や手術症例数の増加を目指しております。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 137 2.96 21.58 64.96 84.1
K0821 人工関節置換術 肩、股、膝 116 2.15 32.2 7.76 74.65
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 71 3.79 20.45 85.92 83.99
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 50 1.02 5 0 45.72
K0732 関節内骨折観血的手術 胸鎖、手、足 46 3.83 23.59 0 62.7
【診療科コメント】
 転倒等で高齢者に発生しやすい大腿骨(骨盤と足をつなぐ骨)の骨折に対する接合手術が症例数としては最も多いです。
 膝や股関節の人工関節置換術の症例も数を伸ばしており、診療計画に沿って手術療法を実施しております。
産婦人科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8981 帝王切開術 緊急帝王切開 58 1.43 8.28 1.72 31.53
K877-2 腹腔鏡下腟式子宮全摘術 50 2.08 5.9 0 46.6
K8982 帝王切開術 選択帝王切開 44 1.64 8.34 0 33.2
K867 子宮頸部(腟部)切除術 42 1.02 2.88 0 41.81
K877 子宮全摘術 42 2.74 11.19 2.38 54.69
【診療科コメント】
 婦人科領域では、子宮がん・卵巣がん等の悪性腫瘍や子宮筋腫・子宮脱等の良性疾患に対して多様な手術を実施しております。
 早期回復が見込まれる腹腔鏡下による手術症例が増加し、平均在院日数が減少傾向にあります。
 女性医師も在籍しており、“女性に優しい病院”を目指し女性患者のニーズにお応えできる診療体制を追求しております。
 帝王切開やその他周産期の症例につきましても対応しております。小児科の診療体制も充実しておりますので、分娩から繋がる新生児疾患においてもチーム医療で対応することが可能です。
 変動していく地域の医療体制にアンテナを張りながら、当院産婦人科は様々な産科・婦人科疾患の治療に尽力いたします。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 その他のもの 169 0.04 1.72 0.59 77.3
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術 網膜付着組織を含むもの - - - - -
K279 硝子体切除術 - - - - -
K214 霰粒腫摘出術 - - - - -
K2821イ 水晶体再建術 眼内レンズを挿入する場合 縫着レンズを挿入するもの - - - - -
【診療科コメント】
 当院眼科の手術症例の大部分は、「白内障」に対する“水晶体再建術”です。
 眼内の濁った水晶体を除去し、人工のレンズを挿入することで、眩しさやかすみ、また視力低下の改善効果が期待されます。
耳鼻咽喉科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K3772 口蓋扁桃手術 摘出 47 1.51 6.57 0 23.79
K340-5 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅲ型(選択的(複数洞)副鼻腔手術) 31 1.48 4.61 0 57.29
K3192 鼓室形成手術 耳小骨再建術 21 1.62 6.81 0 48.57
K309 鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術 17 1 1 0 4.65
K340-6 内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術) 14 1 4 0 55.07
【診療科コメント】
 「慢性扁桃炎」や「睡眠時無呼吸症候群」に対する手術アプローチとして行われる「口蓋扁桃手術」が令和5年度最も多く実施されました。
 口蓋扁桃手術は8日から9日間の入院で行われることが多く、全身麻酔下で電気メスを使用し口蓋扁桃を摘出します。
 出血や咽頭痛等の起こりうる術後合併症を含め、耳鼻咽喉科医師が丁寧に診療にあたっております。
 慢性中耳炎に対する「鼓室形成手術」「鼓膜(排液、換気)チューブ挿入術」や、慢性副鼻腔炎に対する「内視鏡下鼻・副鼻腔手術Ⅳ型(汎副鼻腔手術)」の件数も増加しております。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術 レーザーによるもの 243 2.74 7.13 2.06 61.56
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 113 1.29 4.89 3.54 66.77
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 電解質溶液利用のもの 36 1.22 7.56 2.78 75.72
K7981 膀胱結石、異物摘出術 経尿道的手術 21 1.62 3.57 9.52 71.52
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 12 0.92 1.75 0 50
【診療科コメント】
 腎臓や尿管に発生する結石に対し、レーザーを使い砕石除去するTUL(経尿道的尿路結石除去術)は年間約240件以上実施しており、標準化された診療計画のもと安心して診療を受けることが出来る環境が整っております。 その他、膀胱がん・前立腺がん・腎がん・尿管がん等、多様な尿路・生殖器系の悪性腫瘍に対する手術療法や、抗がん剤による化学療法も対応可能です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 13 0.22
180010 敗血症 同一 19 0.32
異なる 20 0.33
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 77 1.29
異なる - -
 最も医療資源を投入した傷病名が「播種性血管内凝固症候群(DIC)」「敗血症」「その他の真菌症」「手術処置等の合併症」であるものについて、当該傷病名と入院の契機となった傷病名が同一であったか否か、また症例数と全症例に対する発症率を示しております。
 DICとは、血液の凝固反応が全身の血管内で発生する状態であり、生命に影響を及ぼす重篤な疾患です。
 敗血症は、重症細菌感染症が進行した場合に見られる状態であり、ショックやDICまたは多臓器不全に繋がる可能性がある生命に影響を及ぼす重篤な疾患です。
 これらの疾患は、臨床上ゼロになるのは大変困難ではありますが、少しでも改善すべきものとして数値を注視して参ります。
 DIC・敗血症は診療報酬上の評価が高いため、不正請求とならないようにDPC(診断と治療の組合せからなる包括支払制度。病名と治療内容等によって1日当たりの入院料点数が概ね決まっている。)下の病名選定は慎重に進めております。

<手術・処置等の合併症について>
 人工関節を用いた治療を実施する当院において、人工関節のゆるみ・人工関節感染は万全を期していてもゼロにすることは困難ですが、感染や合併症が発生しない対応、発生後も迅速適切な対応が今後も行えるよう努めてまいります。
 また、当院腎臓内科では、シャント(体内の血液や水分を循環させる透析時に使用する体内に埋め込まれた器具)が生活内で潰れる等によって発生したトラブルへの対処手術を行っており、これが「手術・処置等の合併症」の多くを占めております。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
1258 928 73.77%
 リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者のうち、肺血栓塞栓症の予防対策が実施された患者の割合を示しています。
 肺⾎栓塞栓症や深部静脈⾎栓症は突然死を引き起こす可能性のある極めて重篤な疾患で、⼤きな⼿術後や⻑期臥床の際に発症するリスクが上がります。
 リスクレベルが「中」以上の大きな手術が予定されている方には、周術期の肺⾎栓塞栓症予防のため、弾性ストッキングの着⽤や間歇的空気圧迫装置(IPCやフットポンプと呼ばれる、脚を空気圧で圧迫することで静脈の血行を促進する装置)の使⽤、抗凝固薬療法等を行い、急性肺⾎栓塞栓症の発⽣率を下げることに努めています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
1579 1254 79.42%
 血液培養の際に、血液培養を2セット実施した割合を示しています。このうち、成人における血液培養2セット実施率は95.14%です。
 感染部から血液内へ病原菌が侵入すると、病原菌が全身へ広がり、菌血症や敗血症といった生命に影響を及ぼす重篤な疾患を引き起こす可能性があります。
 血液培養にて血液内の病原菌の有無を調べ、速やかに原因菌を特定し、治療に効果的な抗菌薬の選択ができるよう、今後も血液培養2セット実施に努めてまいります。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
402 376 93.53%
 広域スペクトルの抗菌薬が処方された退院患者数のうち、入院日以降抗菌薬処方日までの間に細菌培養同定検査が実施された患者数の割合を示しています。
 広域スペクトルの抗菌薬は広範囲の細菌に効果が期待できますが、不適切な抗菌薬の使用は、体内にいる細菌がその抗菌薬に対して耐性を持つ可能性が高くなってしまいます。現在、従来の抗菌薬が効かない「薬剤耐性」を持つ細菌が世界中で増えており、感染症の予防や治療が困難になるケースも少なくありません。
 広域スペクトルの抗菌薬を処方する場合は、細菌培養同定検査を行い、原因菌が特定された後速やかに原因菌に合った抗菌薬へ変更し、薬剤耐性菌の発生防止に努めています。
更新履歴
2024.9.30
新規作成