特徴
尿蛋白陽性の腎疾患、もしくは腎機能低下が3ヶ月以上続く状態を慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease:CKD)と定義し慢性腎臓病対策を進める取り組みが世界的にすすんでおります。腎臓病は、心血管疾患の危険因子であることが明確になり寿命にも大きく関与いたします。高血圧、糖尿病のメタボリックシンドローム対策と並んで国民の重要な健康課題に挙げられております。
当院の腎臓内科の診療は、こうした慢性腎臓病を対象としております。具体的には、IgA腎症を含めた慢性糸球体腎炎や維持透析を含めた慢性腎不全を担当しております。
外来診察に関しましては、患者さん一人一人と向き合い、一人一人を尊重し、信頼関係を出来るだけ築くことで、一体となって疾病に取り組む姿勢を大事にしております。
透析療法に関しても出来るだけ回診しコミュニケーションを大事にしております。透析管理は、医療側の努力だけではうまくいかないのが特徴です。患者さんの食事内容や水分摂取量が特に重要になってきます。患者さんの体調の変化を日常会話の中で知ることも多く、より話しやすい温かい環境作りにも心がけております。より笑顔で充実した透析生活を送っていただきたいと透析スタッフ一同考えております。仕事や旅行の相談にも応じ患者さんの社会生活の充実にも協力させていただいております。学会発表にも積極的に参加しよりよい透析療法を探求し患者さんにフィードバックしたいと考えております。
学会の認定・指定施設
- 日本内科学会認定医制度教育関連病院
- 日本腎臓学会研修施設
- 日本透析医学会教育関連施設
当院での治療内容
透析療法に関しましては、維持透析患者数は、週平均で、90人程度担当しております。透析を新たにはじめる患者さんは年間約20人であり当院の維持透析患者も増加傾向にあります。透析ベット数も平成22年に36床に増床いたしております。また、長崎県は離島が多いのが特徴ですが、通院困難な患者さんなどを対象に腹膜透析も行っております。
IgA腎症を含めた慢性糸球体腎炎に関しましては、尿蛋白量などの検査所見等を総合的に判断し腎生検を行い扁桃腺摘出術、ステロイド治療を行っております。保存期の慢性腎不全に関しましては、食事指導、生活指導、内服加療を行っております。腎不全の改善を目標に日々努力いたしております。
当院の透析については、まず外科、整形外科、耳鼻咽喉科、眼科といった他科との協力体制が速やかに出来ることが挙げられます。透析患者さんの糖尿病性網膜症などの合併症の管理を平行して行い、上部内視鏡検査などの全身管理、術前術後管理など多角的視野からバックアップ体制が確立されております。
一般病棟も充実しており透析後の発熱・血圧低下などにも対応出来ます。当直体制の充実により夜間緊急時の透析も速やかに行われます。
また、胸部レントゲン検査、血液検査を定期的に行い理想体重や貧血管理、副甲状腺ホルモンなどのホルモン管理を厳密に行っております。腹部エコー検査、上部消化管内視鏡検査などの全身管理にも積極的に取り組んでおります。
当院では、血液透析以外にも特殊な血液洗浄化療法を行っております。潰瘍性大腸炎の患者さんに対し白血球除去療法、重症感染症、敗血症性ショックに対してエンドトキシン吸着、血漿交換、閉塞性動脈硬化症に対して二重濾過透析、LDLアフェレーシスなどにも取り組んでおります。また、肝硬変などに合併した難治性腹水に対する腹水再潅流を、急性腎不全に対する持続的血液濾過透析なども行っております。
2019年1月
代表的な疾病・治療対象(主な診療内容)
診療実績
2018 | 2017 | 2016 | 2015 | 2014 | |
---|---|---|---|---|---|
HD | 11,656 | 11,710 | 12,718 | 12,704 | 12,364 |
ECUM | 13 | 10 | 13 | 5 | 7 |
HD+E | - | - | - | - | - |
PE | - | - | 11 | - | - |
HDF | 585 | 781 | 715 | 666 | 656 |
その他 (LCAP+GCAP) |
34 | 80 | 109 | 53 | 65 |
合計 ()は新規導入患者数 |
12,288 (16) |
12,509 (19) |
13,566 (20) |
13,428 (17) |
13,092 (5) |
外来診療担当医表
予約や再診の方はこちらをご確認ください。
午前 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 |
---|---|---|---|---|---|
福成 | 金谷(晶) | 金谷(晶) | 福成 | 神林 | |
水田 | 神林 | 水田 |
医師情報
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