耳鼻咽喉科について
耳鼻咽喉科は18世紀末に一般外科から耳科学が独立、その後内科学から鼻科学、咽喉頭科学が独立、19世紀末に耳鼻咽喉科学として一つにまとまったという歴史を持っております。最近では米国耳鼻咽喉科学会が1980年に正式名称をAmerican Academy of Otolaryngology-Head and Neck Surgery に改めた影響で、耳鼻咽喉科学・頭頸部外科学という名称が用いられることが多くなりました。
耳鼻咽喉科領域は感覚の多くと関係しており、呼吸、咀嚼、嚥下といった基本的な機能、社会的に生きていくためのコミュニケーションも関与しています。
当院は、耳鼻咽喉科専門医研修施設となっております。
学会の認定・指定施設
- 日本耳鼻咽喉科学会専門医研修施設
当院での治療内容
耳の疾患について
突発性難聴は急に片側の聴力が低下し、治療開始が遅れると治りにくくなる原因不明な病気です。ステロイド療法と高気圧酸素療法の併用を勧めています。加齢とともに徐々に聴力が低下している加齢性難聴に対しては、腫瘍や血管の病気などが隠れていないことを確認するとともに、日常生活に不自由さを感じるようであれば、補聴器の装用を勧めております。補聴器は調整に時間が掛かるため、信頼できる補聴器業者を紹介しております。
急性中耳炎は、かぜや鼻炎など上気道炎に引き続いて起こる、幼小児に多い疾患です。まず抗生物質の投与を行いますが、膿がたまったり、抗生物質の効果が不十分な場合は鼓膜切開を行うことがあります。滲出性中耳炎は10歳以下の小児と高齢の方に多い疾患で、耳管機能の未発達や低下が原因です。内服薬で改善しない場合は、鼓膜切開や鼓膜チューブ挿入を行います。
鼓膜の穿孔や耳漏を伴う慢性中耳炎と、骨破壊、顔面神経麻痺やめまいなどの合併症を伴うことがある真珠腫性中耳炎があり、どちらも手術を行っております。顔面神経麻痺で最も多い疾患はベル麻痺で、早期の診断と治療が必要です。ステロイド療法、抗ウイルス剤投与を中心に治療を行っております。
鼻の疾患について
副鼻腔炎はいわゆる蓄膿ですが、急性期は内服治療が主で、繰り返したり、鼻内に鼻茸(ポリープ)が出来ている場合は内視鏡による手術を勧めております。鼻中隔弯曲や肥厚性鼻炎による鼻閉症状についても、CT等で評価した上で手術加療を行っております。
咽喉頭の疾患について
急性扁桃炎は内服、点滴による治療を行いますが、年に3回以上繰り返したり、入院治療を必要とするような患者さんには、炎症が落ち着いた時点で手術を勧めております。
頭頚部腫瘍には良性腫瘍と悪性腫瘍がありますが、どちらの場合も当科で手術を行っております。悪性腫瘍の場合は放射線治療や化学療法を行うこともあります。
2021年1月
代表的な疾病・治療対象(主な診療内容)
外来診療担当医表
医師情報
- 耳鼻咽喉科一般、耳・めまい疾患
- 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会専門医
- 日本耳鼻咽喉科学会
- 日本耳科学会
- 日本めまい・平衡医学会
- 日本聴覚医学会
- 日本顔面神経学会
- 耳鼻咽喉科一般
- 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会専門医
- 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会