当院での治療内容
臨床像
子宮頸がんは子宮の体部と頸部のうち、下部の頸部にできる悪性腫瘍です。子宮頸がんの95%以上はHPV(ヒトパピローマウイルス)が関連しており、性交渉歴のある女性の80%はHPVに感染したことがあるといわれています。ほとんどの場合、免疫の作用でHPVが排除されます。しかし、持続感染すると子宮頸部異形成や上皮内がんの前がん病変を経て浸潤がん(子宮頸がん)に至ります。子宮頸がんが生じると不正性器出血、性交後出血、帯下異常(おりものの異常)、大量出血の症状をきたすことがあります。
子宮頸がんの予防や早期発見のためにHPVワクチンの接種や子宮頸がん検診、HPV検査が勧められます。前がん病変や初期の浸潤がんでは子宮頸部円錐切除などの治療により子宮の温存が可能ですが、進行がんになると子宮摘出や放射線治療が必要となり、妊娠することができなくなります。
早期発見、早期治療のため、定期検診(婦人科検診、子宮がん検診)の受診をお勧めします。症状があった際は婦人科にご相談ください。
診断のための検査
問診で症状の有無を評価し、内診、細胞診、組織診、HPV検査、コルポスコピー(腟拡大鏡診)、超音波検査、MRI検査、CT検査などを組み合わせて評価します。
内診
子宮頸部の大きさ、病変の広がり、子宮の可動性などを確認します。
細胞診
子宮頸部の細胞を採取し、異常な細胞がないかを確認します。症状がある際のスクリーニングや治療後の経過観察のために行います。
組織診
子宮頸部の組織を採取しがんがあるかどうかを検査します。最終的な診断の根拠となる検査です。
HPV検査
子宮頸がんを起こしやすいハイリスクHPVに感染しているかどうかを確認し、感染の有無により治療適応や経過観察の間隔を決定します。
コルポスコピー(腟拡大鏡診)
子宮頸部を拡大し病変の程度を観察します。酢酸を用いて病変を可視化し、生検する部位を決定します。
超音波検査
腫瘍の大きさ、血流を確認します。
MRI検査
超音波検査よりも詳細かつ他覚的に評価が可能です。膀胱や直腸、子宮周囲の組織への浸潤の程度を評価します。
CT検査
リンパ節や遠隔臓器(肺、肝臓など)に転移がないかを評価します。
治療
異形成は軽度、中等度、高度と3段階あります。中等度異形成や高度異形成でハイリスクHPVの感染がある場合は病変の範囲や程度によって子宮頸部円錐切除術や子宮頸部レーザー蒸散術を行います。軽度異形成は経過観察を行います。上皮内がんや浸潤がんが疑われる場合は診断のために子宮頸部円錐切除術を行います。
浸潤がんがある場合はがんの広がりの程度によって、手術療法か放射線療法が選択されます。手術療法であれば、単純子宮全摘出術、準広汎子宮全摘出術、広汎子宮全摘出術を選択します。脈管侵襲(リンパ管や静脈へのがん細胞の侵入)や腫瘍サイズが大きいなど、リンパ節転移のリスクに応じてリンパ節郭清が必要になります。
当院では放射線治療ができないため放射線治療が必要な場合や放射線治療を希望する患者様には放射線治療が可能な病院へご紹介いたします。
子宮頸がんの治療選択に際しては手術療法と放射線治療のメリット、デメリットを説明し、治療方針を決定します。
進行子宮頸がんは手術療法や放射線療法の適応がないことがあり、抗がん剤に加えて免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬を併用した化学療法や抗体薬物複合体という新薬による治療を行うことがあります。
手術療法
- 単純子宮全摘出術
- 準広汎子宮全摘出術
- 広汎子宮全摘出術
- 子宮頸部円錐切除術
- 子宮頸部レーザー蒸散術
放射線治療
- 同時化学放射線療法
- 放射線単独療法
- 外部照射、腔内照射
化学療法
- 抗がん剤
- 免疫チェックポイント阻害薬
- 分子標的薬
- 抗体薬物複合体
臨床像
子宮体がんは子宮体部の内膜(妊娠着床する部位)にできる悪性腫瘍です。閉経後の不正性器出血で検知されることが多いですが、若年者の不正性器出血で発見されることもあります。子宮体がんのリスクとして妊娠・分娩歴がないこと、月経不順(排卵障害や多嚢胞性卵巣症候群)、肥満、糖尿病、タモキシフェンの使用歴、遺伝的要因などがあります。子宮体がんの症状として不正性器出血や月経異常(過多月経、不規則月経)、帯下異常(褐色帯下)があります。
不正性器出血の症状はさまざまで、真っ赤な出血から少量の茶色の帯下(おりもの)が持続するなど判断は難しいため、不正性器出血が疑われる場合は婦人科にご相談ください。
子宮体がんの治療は手術で子宮を摘出することが第一選択となることが一般的です。当科は早期の子宮体がんに対して開腹よりも侵襲の少ない腹腔鏡での手術が可能な承認施設です。
早期発見、早期治療のため、不正性器出血の症状があった際や迷った場合はご遠慮なく婦人科にご相談ください。
診断のための検査
問診で症状の有無を評価し、内診、細胞診、組織診、超音波検査、MRI検査、CT検査などを組み合わせて評価します。
内診
子宮の大きさ、病変の広がり、子宮の可動性などを確認します。
細胞診
子宮体部内膜の細胞を採取し、異常な細胞がないかを確認します。症状がある際のスクリーニングのために行います。
組織診
子宮体部内膜の組織を採取しがんがあるかどうかを検査します。最終的な診断の根拠となる検査です。
超音波検査
腫瘍の子宮筋層への浸潤の程度、腫瘍の大きさ、血流を確認します。
MRI検査
超音波検査よりも詳細かつ他覚的に評価が可能です。子宮筋層浸潤の深さ、子宮頸部への進展の有無、卵巣・卵管への転移の有無、膀胱や直腸、子宮周囲への浸潤の程度を評価します。
CT検査
リンパ節や遠隔臓器(肺、肝臓など)に転移がないかを評価します。
治療
子宮体がんは画像検査や組織検査で病期(ステージ)や再発リスクを事前に評価し、手術方法を決定します。基本的に子宮と卵巣・卵管を開腹手術で摘出します。初期の子宮体がんに対しては腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術を施行することが可能です。手術で摘出した標本で病理検査を行い、最終的な病期を決定します。病期や再発リスクにより術後の追加治療が必要かどうかを判断します。術後の追加治療はⅠ期・Ⅱ期であれば、抗がん剤治療を行います。Ⅲ期・Ⅳ期の場合は免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬も併用した抗がん剤治療を行い、その後は抗がん剤を除いた維持療法を行います。
若年者で今後の妊娠を強く希望する患者様に対してはMPA(メドロキシプロゲステロン酢酸エステル)の長期内服によるホルモン療法が提案できることもあります。子宮内膜の病変を少なくするため子宮内膜全面掻爬術を行い、MPAの内服を26週間継続します。内服治療中は8週間毎に子宮内膜全面掻爬術を行い、治療効果を評価します。
子宮体がんに対しての放射線治療は手術療法が適応にならない方が対象となります。当院では放射線治療ができないため放射線治療が必要な場合や放射線治療を希望する患者様には放射線治療が可能な病院へご紹介いたします。
手術療法
- 腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術
- 単純子宮全摘出術
- 準広汎子宮全摘出術
化学療法
- 抗がん剤
- 免疫チェックポイント阻害薬
- 分子標的薬
ホルモン療法
- MPA療法
臨床像
卵巣がんは子宮の両側にある女性ホルモンを分泌する卵巣にできる悪性腫瘍です。卵巣がんの50%以上はⅢ期以上で発見され、早期発見が難しい疾患です。症状は出現しにくく、無症状のうちに進行することが多いとされています。症状として腹部膨満感、排便・排尿障害、腹痛、摂食困難、月経不順、不正性器出血と様々です。
卵巣がんの治療は手術療法と化学療法です。腫瘍を取り除けると判断した場合は可能な限り腫瘍を摘出する手術を行います。手術が困難と判断した場合は化学療法を行い、腫瘍が小さくなり手術が可能と判断した場合に手術で可能な限り腫瘍を摘出します。
診断のための検査
問診で症状の有無を評価し、内診、細胞診、組織診、超音波検査、MRI検査、CT検査などを組み合わせて評価します。
内診
卵巣腫瘍の大きさ、病変の広がり、子宮周囲の可動性などを確認します。
細胞診
腹水を穿刺吸引し腹水中に悪性細胞がないかを確認します。場合によっては組織型の推定が可能です。
組織診
手術が困難な場合、遺伝子検査のため治療開始前に組織を採取する必要があります。腹腔鏡で腹腔内の播種病変などを摘出し、病理検査を行い、組織診断と遺伝学的検査を行います。卵巣がんの治療方針の決定のために必要な検査です。
超音波検査
卵巣腫瘍の良悪性の判別、腫瘍の大きさ、血流を確認します。
MRI検査
超音波検査よりも詳細かつ他覚的に評価が可能です。卵巣腫瘍の部位、周囲との癒着や浸潤の有無を評価します。
CT検査
リンパ節や遠隔臓器(肺、肝臓など)に転移がないかを評価します。
消化管内視鏡検査
胃がんや大腸がんを原発巣とする転移性卵巣がんを否定するために行います。
治療
卵巣がんの治療は手術療法を基本とした集学的治療であり、基本的に抗がん剤治療を併用します。卵巣がんの手術は腫瘍量をできるだけ減少させることが重要です。残存なく腫瘍が摘出できると判断すれば最初に開腹手術を行います。一方で腫瘍が広範囲に広がる場合は、抗がん剤治療で腫瘍量を減らし、手術で可能な限り腫瘍を摘出します。手術の結果によって、抗がん剤治療を行います。遺伝学的検査の結果によっては分子標的薬を使用して治療を行います。
手術療法
- 最大限の腫瘍減量術
- 単純子宮全摘出術、両側付属器摘出術、リンパ節郭清術、大網切除術
化学療法
- 抗がん剤治療
- 分子標的薬
臨床像
子宮筋腫は女性ホルモンの影響によって発育する良性の腫瘍であり、一般的に性成熟期に増大します。婦人科腫瘍の中では最も多い疾患とされ、30歳以上の女性の20-30%にあるとされています。また小さな筋腫も含めると女性の77%にあるとされている頻度の高い良性腫瘍です。筋腫はその大きさ、できている部位により症状は様々です。筋腫が原因となる症状として、月経量の増加(過多月経、過長月経)と貧血、月経痛(月経困難症)や下腹部痛、膀胱の圧迫による頻尿(排尿障害)、便秘、子宮内腔の着床障害(不妊)など多岐に渡ります。
診断のための検査
問診で症状の有無を評価し、内診、超音波検査、MRI検査などを組み合わせて評価します。
内診
子宮の大きさや子宮の可動性、痛みの程度などを確認します。
超音波検査
筋腫のできている部位、大きさ、血流を確認します。
MRI検査
超音波検査よりも詳細にかつ他覚的に評価が可能です。悪性の肉腫との鑑別に有用な場合があります。必要時はMRI検査を提案します。
治療
無症状の子宮筋腫は定期的な経過観察で良いとされています。しかし、症状を伴う筋腫、巨大な筋腫、子宮肉腫を疑う場合、若年者の筋腫、不妊症の原因である可能性があるときは治療を要します。患者様の年齢、妊娠の希望、ライフスタイルに応じて治療方針を決定していきます。
ホルモン療法(偽閉経療法)
女性ホルモンを一時的に低下させ、子宮筋腫を縮小させる方法です。手術前に子宮筋腫を縮小させて手術の安全性を増したり、閉経前に行い、そのまま閉経に逃げ込むために行います。
筋腫核出術(腹腔鏡下手術、開腹手術)
筋腫のみを摘出し、正常な子宮を温存する方法です。子宮筋腫のできている部位や大きさ、今後の妊娠の希望により、核出の方法を選択します。
子宮摘出術(腹腔鏡下手術、開腹手術)
子宮筋腫の根本的な治療となります。筋腫を含めて子宮を摘出します。月経のある年齢の患者様で卵巣に病気のない方は卵巣を温存します。女性ホルモンの分泌が保たれるため更年期症状は出現しません。腹腔鏡で低侵襲な手術を提案します。
臨床像
子宮内膜症は疼痛と不妊を主徴とするエストロゲン依存性の慢性炎症性疾患で、性成熟期女性の約10%、不妊女性の約50%、骨盤痛女性の70%に認められるされています。子宮内膜症により月経困難症、慢性骨盤痛、性交時痛、不妊、排便痛、排尿痛、血尿、下血などの症状を呈することがあります。
卵巣子宮内膜症性嚢胞(チョコレート嚢胞)は卵巣や子宮、その周囲に内膜症が発生し、出血を繰り返すことで血液が貯留し嚢胞を形成します。破裂による痛みや周囲との癒着が生じたり、中にはがん化することがあります。
子宮腺筋症は子宮筋層内に内膜組織が潜り込み出血が溜まることで子宮の壁が肥大します。子宮腺筋症により過多月経、月経困難症、骨盤痛、不妊症などの症状を呈します。
診断のための検査
問診で症状の有無を評価し、内診、超音波検査、MRI検査などを組み合わせて評価します。
内診
子宮の大きさや子宮の可動性、痛みの程度を確認します。
超音波検査
子宮の大きさ、周囲との癒着を確認します。また内膜症性嚢胞の大きさや場所、悪性を疑う所見がないかを確認します。
MRI検査
超音波検査よりも詳細にかつ他覚的に評価が可能です。腸管との癒着や腸管内膜症の検索なども行います。内膜症性嚢胞の大きさや場所、悪性を疑う所見がないかを確認します。必要時はMRI検査を提案します。
治療
ホルモン療法
黄体ホルモンや低用量ピルにより病状の進行を遅らせたり、腫瘍を縮小させます。排卵が止まるため、ホルモン治療中は妊娠ができなくなります。妊娠可能な年齢であればホルモン療法を中止すると排卵は再開し、妊娠のトライは可能です。
手術療法
若年の場合、腫大した腫瘍を摘出し正常卵巣を温存します。また腫瘍の周囲の癒着を剥離し、癒着による症状を緩和します。閉経前後の場合や悪性化が考えれる場合、癒着が高度の場合は卵巣を摘出することがあります。腹腔鏡で低侵襲な手術を提案します。
子宮腺筋症に対して子宮摘出術(腹腔鏡下手術)
子宮腺筋症の根本的な治療となります。子宮を摘出します。月経のある年齢の患者様で卵巣や腹腔内に病気のない方は卵巣の温存を考慮します。腹腔鏡で低侵襲な手術を提案します。
子宮腺筋症に対するミレーナR
子宮内に黄体ホルモンを長期間放出する器具を挿入し、子宮腺筋症の症状緩和をはかります。
臨床像
卵巣腫瘍は卵巣が腫れて大きくなったものです。無症状であったり、捻転や破裂により強烈な痛みを伴ったり、お腹が膨らんで圧迫感があったりと、多様な症状を呈します。症状がない場合でも、将来的に増大することで症状が出現することがあります。卵巣は月経周期に伴い形が変化するため、機能性嚢胞(卵胞、黄体嚢胞)との区別も重要です。また、卵巣腫瘍は良性、境界悪性、悪性(がん)に分類され、それぞれに複数の組織型(腫瘍の種類)が多岐に渡るため検査だけでは術前に診断が難しいことがあります。さまざまな検査を行い、適切な治療法を提案します。
診断のための検査
問診で症状の有無を評価し、内診、超音波検査、MRI検査、CT検査、血液検査(腫瘍マーカー)などを組み合わせて評価します。
内診
卵巣腫瘍の大きさや可動性などを確認します。
超音波検査
腫瘍が嚢胞なのか、充実成分なのかを評価します。大きさ、血流も確認します。
MRI検査
超音波検査よりも詳細にかつ他覚的に評価が可能です。卵巣腫瘍の良性悪性の鑑別、周囲臓器との癒着の程度を評価します。
治療
先に述べたように、現在症状がなくても将来増大することで症状が出現するため、サイズによっては手術を提案します。また、良性悪性の鑑別が難しい場合には診断確定のために手術が必要となります。サイズが小さく、良性と考えられる場合は経過観察も選択肢となります。
腹腔鏡手術
良性卵巣腫瘍が考えられる場合は腹腔鏡で卵巣腫瘍や卵巣を摘出します。卵巣腫瘍を摘出する場合は正常な卵巣や卵管の温存が可能です。
開腹手術
悪性腫瘍、境界悪性腫瘍が考えられる場合は開腹手術を行い、腹腔内に播種(ちらばっていないか)やリンパ節の腫大(リンパ節転移)がないかを丁寧に確認します。腫瘍側の卵巣卵管を摘出し、術中迅速病理検査(手術中に病理結果がわかる検査)に提出し、最終的な手術方法を決定します。
卵巣腫瘍の手術方法は年齢や妊孕性(症例妊娠を希望するかどうか)、推定される組織型(良悪性)により工夫が必要なため個々の症例に応じて選択する必要があります。
臨床像
骨盤臓器脱は骨盤内臓器の下垂や脱出と腟壁の弛緩や外翻の総称です。加齢を背景として生じ、出産や便秘などで踏ん張って腹圧がかかる状態(いきみ)が原因で生じます。症状として子宮の下垂感、腟の違和感、歩行時の違和感、股にものが挟まったような感覚、排尿障害(頻尿、残尿)や膀胱炎、不正性器出血を伴うことがあります。日常生活の質(QOL)が落ち、不快に感じることがあります。
診断のための検査
問診で症状を確認し、内診、超音波検査、MRI検査などを組み合わせて評価します。
内診
子宮の下垂や腟壁の弛緩の程度を確認します。
超音波検査
子宮や膀胱、卵巣の状態を確認します。
MRI検査
手術前の評価として子宮と周囲臓器との癒着の程度を評価します。
治療
手術療法
腟式あるいは腹腔鏡下に子宮を摘出し、腟の断端を仙骨子宮靭帯(骨盤の靭帯)に縫い付けて再発予防とします。また、過剰に伸展した腟壁を縫い縮め、膀胱の位置や腟壁を手術で矯正します。ペッサリーリングと比較して通院の必要がないことが利点です。まれに再発をきたし、再手術やリングを挿入することがあります。子宮がない方やご高齢の方は腟を閉鎖する手術を提案することがあります。
保存的加療
ペッサリーリングという個人に合ったサイズの柔らかいリングを腟内に挿入し、子宮や腟壁を生理的な位置に矯正します。排尿障害の改善が見られたり腟の違和感の改善に繋がります。欠点としてはリングが自然脱出やサイズの不適合による痛み、帯下(おりもの)の異常を伴うことがあります。状況に応じて手術療法を提案することがあります。
臨床像
健康診断で異常が見つかった場合、大きな不安を抱えて来院されることと思います。しかし、健康診断により早期発見されたため、進行する前に治療でき、根治する患者様が多くいらっしゃいます。まずは適切な検査を行い、適切な治療に結びつけることが肝要です。当科では「代表的な疾病・治療対象(主な診療内容)」に示しているさまざまな婦人科疾患への対応が可能です。健診異常があった際は遠慮なくご相談下さい。
婦人科で見られる健診異常とその疾患例
子宮がん検診
子宮頸部異形成、子宮頸がん、子宮体がん
骨盤内腫瘤
子宮筋腫、卵巣腫瘍
子宮頸部腫瘤
子宮頸管ポリープ、筋腫分娩、子宮頸部筋腫、子宮頸がん
骨盤臓器脱
子宮脱、膀胱瘤、直腸瘤
貧血
過多月経、子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ